算命学余話 #U14

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算命学余話 #U14 (page 1)

 能の先生がお宅に余っていた美術展の招待券を下すった。節約に励む弟子が無料の文化的催しに赴く習性があると知って譲ってくれたのだ。人の情けが身に浸みるのだ。
 無料の催しといえば、去年まで無料だった芸大音楽科の学生演奏会「モーニング・コンサート」が運営難のためこの4月から有料になった。約1時間で2曲のオケ付きコンサートが1,000円。学生とはいえ成績優秀者なのでプロ顔負けの腕前だ。これを高いと見るか、安いと見るか。私は安いと見るが節約中につき、演目を絞って今年は2回だけ聴きに行くことにした。
 更に能楽でも、国立能楽堂で年に数回開催している研修生による研鑽会が今年から有料に。こちらも能1曲に舞囃子4~5曲で1,000円前後と大変お得で、技術の熟練を云々しないビギナーや外国人観光客にお勧めしたいところだ。なんといっても世界無形遺産なのだし、硬派な伝統芸能だから見て損はない。

 さて、前回の余話では算命学が扱う「気」の話を少し採り上げました。なぜ上述の前座が舞台や演奏会の話かといえば、こうした無形のパフォーマンスにも「気」というものがあって、高級なものほど高級な気を放っております。逆に低俗なものは低俗な気を放っており、それぞれ見る者に影響します。芸術作品は例として判りやすいですが、実は物に限らず人間もまた高級な人は高級な気を、低級な人は低級な気を放っており、それをオーラと呼んでも構いませんが、ただ輝いている・いないというだけでなく、近くにいる人に何らかの正負の作用を与えます。

 高級な気を浴びると、その人が素直な人なら自身もまたちょっと高級になります。それは一瞬かもしれませんが、浴びなかった人に比べれば段違いに高くなってます。しかしひねくれた人の場合、高級なものに触れても劣等感が刺激されるばかりなので反発し、妬みや嫉みとなって負の感情をもよおします。(読者の皆さんには、ぜひ高級な気を浴びて精神なり運勢なりを向上させて頂ければと思います。作者が魂をすり減らして完成させたマスターピースを漫然と眺めたり聞き流したりするだけでも、途中で眠ってしまっても、効果があります。)

 世間の良心が「良い」としているものでもこれを嫌う人がいるというのは、人の好みはさまざまという言い方もありますが、受取り手の心根の曲がり具合に依っている、と考えられ、その曲がった人と曲がってない人の比率は陰陽に従って半々であります。そしてその陰陽それぞれのうちでもちょっと曲がった人とすごく曲がった人があり、同様にすごく真っ直ぐな人と概ね真っ直ぐな人がいます。
 陰陽の境目は曖昧で、51%陰の人と51%陽の人とでは一見して区別はつきにくく、またAの土俵においては陰だった人も、Bという土俵にのぼれば陽であることもある。この世の土俵は無数に存在し、100%陰だ、陽だというのはナンセンスです。男女もまた陰陽を表していますが、実は100%男性とか女性とかいう人は滅多におらず、誰しもいくばくかは異性の気を帯びており、しかし社会では便宜上、あるいは生殖の都合上、男性か女性かを分けているというわけです。
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