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トピック -4p-

 ニャーオッ、ニャーォッ。 子猫の鳴き声で沙織を導く、誘い入れる、引き込む。
「えっ・・・・・・!?、この箱・・・・・・!?」
 耳を近付ける。
 ニャーォッ。
「エ〜ッ、なに、ナニッ」
 楽しげに微笑み、紺の箱をゆっくりと開ける。
 小さい小さい猫が姿を見せる。
 ニャーオ〜。 ニャーオッ、ニャーォッ。 声が小さく成っていく。 

 ミシッ、ガラスや壁がきしむ・・・!・・・?。
 目を剥く沙織、首や口や胸をおさく。 そして倒れた。 呼吸が出来なく成っていた。 
 手を伸ばし、助けを求める、眉間にシワを寄せる、涙目に成る。 床に寝て左右に体を曲げる。 顔色が変わっていく。
 足をバタバタさせ、涙を流し、手を伸ばし、大きく口を開けた。 しかし、声は、出なかった。
 
 手足には、何も当たる物が無かった・・・。 体は、中空に浮いていた・・・。  足元の方に見覚えのあるベランダが見えていた。  そして目を疑った。
 猫とも蛇ともとれる異様に大きく気持ち悪い唾の伸びた化け物に体ごと大口に飲み喰われた。 多数の黒い雨が死神の線が上下から体に当たっていく。

「キャー・・・・・・!?」
 目をひん剥く、バリッ・バリバリッ、バ・ッ・シ・ャ・・・・・・ー・ン。
 一瞬にしてアパートの外壁や窓ガラスが粉砕した。 スローモーションで沙織を襲う。 脳内をよぎる。《暗闇の隅のグレーゾーンでタダナラヌモノが着火する》 煙が火をつたって一瞬で広がった。

 ドカーン。 炎が沙織やガラスや混砕と共に燃え移り、広がり、プチ太陽のように成った。 炎の破片と黒い灰が、下界のアスファルトに落ちて行く。
 ガラス細工のイソギンチャク!?が沙織を飲み込んだ。
《黒くタダレタ魔手がエサを奪いあう》

 洗面台のガラスが曇り、三角の図形が!? ヒモが動く!? そして消えた。
 
 ウィ〜ン、ウィッ、ウィ〜ン。

トピック -5p-

  一番若手の霊感・予知捜査管!?の入間が部屋に入るや否や瞬時に引きずり込まれた。
「うっ・・・・・・!?」

  グサッ、鈍い音。
  胃の辺りに、そして入間は、ヤラレタ。
  昔の古めかしい槍によって串刺しにされ、しかし、壁際は、消えていて入間は、空中に浮いていた。

 《私を捕まえてみろっ》
という血の文字も宙に浮いて書かれていた。
  次第に槍と文字が消え、入間は、落ちた。
  警察に対しての挑戦状だった。
  鋭い目付きが尚も鋭くなる刑事達が事件を凝視、脳に記憶された。 storage
・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・
 科捜研の次のリーダーと言われる鶴田和子は、一人で色々な情報を集め内密に捜査していた。
(きっと何かある)

 危ないネタ(情報)に次々と首を突っ込んで行く。
「・・・・・・!?・・・・・・あれっ、何これっ・・・・・・!?」
 再度再度と確認する。
 ズーム・ピント合わせ・コンピューター処理。
 そして再生。
 見入る。
「これってピラミッド!?・・・・・・コブラ!?・・・・・・ファ・・・ファラオの呪い!?・・・・・・ネオファラオ!?・・・・・・えー、マジで・・・・・・!?」
 冷や汗をかき、雫を垂らす。
「・・・・・・も、も・し・か・し・て・・・これって・・・ヤバくない!?・・・・・・」
・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・
 食事後の移動途中、スタ、スタ、スタ、と 新宿のコンクリートジャングルを暑さにも負けじにと男を引き寄せるような Sexyなプロポーションで 背筋を伸ばした
 鶴田 和子は、仕事をこなして さっそうと歩いていた。
 障害物の多い街中の人込みを風を切るように すり抜けてゆく。

 ふと右側にある細い脇道に目を 奪われ、足を止める。(んっ、近道・・・)
 頭で考え合理的に効率良く 行動する彼女は、一瞬考え そして何が そんな答えを出したのか、日頃 頻繁に通りもしない 細くて薄暗いビルの間に足を踏み出した。 
「フフッ、涼しくて いいわねっ。たまに冒険するのも・・・」
 向こう側に人の行き来するのが、見えていた。
六、七、八歩と歩を進める。

トピック -6p-

 向こう側からも同じタイプの女性か、薄暗い道に入って歩いて来るのが、目に入った。 段々と距離が縮む。
 良く見ると向こう側の女性は、両手を上に上げていた。
 スーとエスカレーターに乗っているみたいに、急に近くに寄って来る。

 三メートル手前にガラス・・・!? 彼女は、屋上から地面に落ちたような状況で即死する五秒手前の映像が、そこには、あった。
 顔一面が《恐怖》で一杯だった。 恨みを持った目が和子を見る。
「キャー」
 短い悲鳴を残し、見開かれた目で ゆっくりと後ずさりした。

 狭い路地を出て歩道の中央に。   ・・・その時・・・。 上から
「キャー」と悲鳴が。 とっさに和子は、上を見た。
 目の前 三十センチの所、幻想のガラスの上に即死十秒後の女がいた。
 顔は、潰れ 頭部は、グチャグチャ そして、充血した目が合った・・・・・・わ・た・し!?。
「うっ、うーっ・・・」 和子は、左胸を両手で押さえた。体が痙攣する。

 行き成りら地面に仰向けで倒れた。 急性ショック死による心肺停止状態に成っていた。
 目を見開き、顔は、真っ青で口角を上げ、笑って亡くなっていた。

  しかし、現場検証では、顔だけでなく体中の血液が一滴も無くなって青白くいた。
  検死の結果、服には、何ら外傷なく体中の血管部臓器部は、ランダムに外皮だけが残り、内部は、無くなっていた。
《あの世に贈与されていた》
 その場に居た誰もが、異様に凹んだ、それを見て服の下は、鳥肌がたっていた。

トピック -7p-

 遠くでサイレンの音がしていた。  スーという音も微かにしていた。
散らかった某事務所に宝来正法は、右手にピストルを持って長椅子に横たわっていた。  目が覚め、銃を見て思わず手放す。

「うっ・・・」(ガ・ソ・リ・ン・・・!?)
「うっ・・・」 目をしかめて聞き入る。
 ちゃっぽん・・・ちゃっぽん・・・。   ぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅーっ・・・。
 ふっふっふっふっ・・・。  ぎーっ、ぎーっ、ぎーっ・・・。

 何だっ、と思い宝来は、左右に首を振って右側を見た時だった。
 目の前に髪の長〜い女の人が居た。
「うっ・・・」 鳥肌が立ち、後ずさりした。 そして、ぶつかる。
 目の前には、柳のような長い髪の毛が有った。 目が点に成る。

「私〜の〜髪〜の〜毛ェー・・・」 ( 後頭部に当たっている・・・ひ・た・い・・・!?)
 直ぐ後ろの 《物》 から女のかすれた声が聞こえた。
 体が震え、寒気がし、額から冷や汗が流れた。
 毛が腰あたりから両肩迄 逆三角形を作って広がっていた。

 後ろにさがったのか?、宝来もやや さがった。
 実際は、貧血!?に成ったのか!? ふ〜っ、と倒れたのだった。
 ビックリして一瞬顎を引き、反動で上を見てしまった。
 心臓が緊急停止、そしてフル可動。 唾を飲む。 声が出ない。
 
 見てしまった。 女の怨念の《目》を。
「・・・んっ、・・・ぎゃーーー・・・」 宝来は、何もかも 振り切るように走り回り、ドアを開けて走り出た。

 ドキューン ドキューン 事務所の方から警官隊に発砲!?
 警官隊は、出て来た犯人に対して一斉射撃をした。
パンパンパパンーッ。  蜂の巣状態に成った。
 事務所が大爆発!?をし、炎を噴き出す。

 宝来は、背を燃やし、体を燃やし、爆風で吹き飛ばされ、 膝を付きうつ伏せに倒れた。
 バシャバシャバシャ〜、シャー・・・・・・霧状の雨が、その場の事件を洗い流していた。
 そして宝来正法は、誰一人として判りし得ない闇へと落とされて行ったのだった。
・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

 

(パール フォー クローバーの立ち上げ当時の一人)

迷 彩映 (mei saiei・メイ サイエイ)
作家:MONALI PADORA
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