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東国の佛教

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信州の峻険な山岳が突然途切れ、まったいらな西関東平野がひろがる。上信国境である。群馬県側から見あげる信濃国は山上の天にちかい国である。古来、その高く爽やかな国から関東へ、低く湿って泥のような大地が平らにひろがる関東平野へと、おおくの人びとが、物資と情報と知識技術を運んだ。それはこの弧状列島内部の人ばかりでなく、海のかなたの大陸からやってきた人びともおおくいた。
この本は関東平野の佛教の歴史いついて語るごく軽い随筆である。学問的厳格さをめざさない。
全体構成は前半と後半の二部。前半にて昔の関東平野の文化状況と佛教一般について語る。後半では鎌倉時代の北関東に住んだ親鸞の足跡を語る。
 

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