K夫妻についての見解

愛?

私は、実はKさんと愛し合っていました。これだけは妄想ではないのです。そして、私を誰よりも差別したのは、義理の父と母親、そして、Kさんの妻であるS子さんなのです。
S子さんは、異常な人ではありません。ごく普通の一般的な奥さんです。でも、この普通の奥さんを、私の中で、「極悪人」に仕立て上げてしまった、とてつもない神の力がありました。それは、病気で、しかし、その中でも愛し合うことができた、Kさんと私の奇跡の愛を踏みにじる、そして、普通の妻S子さんを、「悪妻」に仕立て上げる、恐ろしい力です。
愛とは、なんなのでしょうね。一歩間違えると罪になる、それは、愛の毒です。

義理の父

あの時、義理の父に、私という精神病患者への差別がなければ、私はここまで苦しまずにすんだ。そして、S子さんもまた、あの時狂わなかった。S子さんは普通の人だとさっき書きました。しかし、S子さんは義理の父のせいで、嫉妬に狂わされたのです。
私にいつも優しかったS子さんは、鬼嫁に変貌してしまったのです。

義理の父は、私とKさんが愛し合っていることを、どうしても認めたくなかったのですね。私にいつも言っていました。「マキちゃんは、恋愛のできない子だ」そして、Kさんと私を絶えず見張っていました。
彼は、私を差別していたのでしょう。
一方の、S子さんにも、私を差別したい気持ちが、ムクムクと持ち上がっていました。どうしても、精神病患者などと、夫が愛し合っていることを認めたくなかったのですね。
ある時、義理の父は、S子さんを、こう言って刺激しました。「マキちゃんは、Kさんに不倫感情を持っているよ、マキちゃんとKさんを引き離すべく、明日マキちゃんを病院に入院させるつもりだ。」(何と恐ろしい男なのでしょう。)

気狂い

その晩、S子さんは、自宅で狂ったのです。一時。めちゃくちゃにブチ切れたらしいです。私はKさんからそれを聞かされ、ショックで自分の体を傷つけました。
果たして私は入院になりました。
そして、入院先の病院で、私は信じられない出来事にあいました。泣きながら綴ったS子さんへの私の大切な謝罪の手紙を、先生が全部持っているのです。義理の父とS子さんは、こうして私とKさんをズタズタに引き裂きました。
気狂い、とは、私でしょうか。違うのではありませんか?本当の気狂いとは、嫉妬に狂う妻と、私を追い詰めた、差別の塊である、義理の父でしょう。

最後に、私は今、可愛くて少し悪い、鳥を飼い、新しい彼氏と暮しています。毎日が幸せです。S子さんには、新しい幸せを見つけたと義理の父を通して言って、やり返しました。しかし、今、一週間に一度はボロボロになっている、Kさんの夢を見ます。彼は、義理の父に「マキちゃんと愛し合っているのか」と聞かれ、「マキさんの妄想です」、と言いました。最後の電話で初めて、愛してます、と言ってくれて、それっきり。彼のただ一つの罪は、妻が怖くて私の病気を利用したこと、でもそれは最大の、永遠に許されない罪になってしまったのです。
夫婦とは何なのでしょう。気持ちを殺してまで守る関係ならば、私は永遠に独身でいましょう。

karinomaki
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