Y子さんのアク

いい人に見える

Y子さんは、女らしい人ではありませんでした。外見は女性らしいのですが、チャキチャキしていて、自分は、全く普通の女ではないのよ、中身は男なの、と私にいつも言っていました。

私自身について。私は、女らしい人が嫌いです。どうして小さいときは可愛かったのに、色気づいてくるのかな、と、芦田愛菜を見ても思います。本田望結もそうです。自分の可愛らしさを自覚したとたん、女は本領を発揮して、色気づきます。醜いかぎりです。

Y子さんは、男っぽい人だと思って、私は油断していた・・・?Y子さんまでも、女の中の女でした。(悪い意味で)。そして、間違いなく、いい人に見えていました。心が純粋で強い、女の中の女だと。(いい意味で)。

ある日

ある日、その気持ちは急に訪れました。Y子さんは、私を本当の友達とは思っておらず、ただのはけ口にしているだけだと。

これは、よくあるパターンだと思います。自分の幸せ自慢のメールやラインばかりする人は、本当は幸せなどではなく、そうしないと自分を幸せだと感じられないのです。心の中に宝物がないからなのです。そのターゲットに自分がなっているだけと、私は気がついたのです。

何故なら、Y子さんは、男の人といる写真、孫や娘といる写真、果ては自分の作った料理を毎日のように写メールしてくる、しかし、私を決して家に呼ぼうとしません。

私を遠ざけているのです。彼女には、一緒に暮らしている、元旦那さん、元彼、今彼、たくさんの、男がいるからだとわかったのです。

ある日、言われました。男の人の写メールが送られてきて、「これは、私の、男だから、マキには紹介できないよ」

つまり、私に「男」をとられるのが我慢できないわけです。

私はもちろん、Y子さんの大事な人を誘惑するつもりなどありません。私にも一緒に暮らしている彼がいるし、彼女も、いつも、コウちゃんと幸せにね、と送ってくれていました。

しかし、女の勘とは鋭いもので、コウちゃんと仲良くね、と毎日のように言われて、「仲良し」と書いたスタンプを何回も送られるたびに、いやな気分がしました。マキは、コウちゃんとだけ仲良くしていればいいのよ、とY子さんが思っていたことが私の深層心理に伝わっていたのでしょう。

サヨナラ勝ち

私は、Y子さんに、丁重に、もうラインはできない、あなたはじぶんの世界に私を入れる気がないようだから、とお断りのラインを送り、ブロックしました。

私は、確かに、友達は少ないし、Y子さんのように、子供や孫にも恵まれていません。だから彼女の恰好の餌食だった。しかし、私の勝ちです。

何故なら、私は哲学者だから。毎日たくさんのことを考え、悩みと向き合い、心の宝も持っています。私には、Y子さんのような、広い交友関係がないかわりに、「精神世界」と、本気で思ってくれる人が何人かいます。

この世では、男と女としてつきあうことは許されないけれど、心の恋人もいます。彼も大切です。

Y子さんはうすっぺらい人でした。考える、悩む、ということをせず、人生とたわむれているだけ、窮地に落とされる前のマリー・アントワネットのようですね。

こういう人は、恐ろしく逆境に弱いものです。また、逆境がないとしても、神様は、苦しみから完全に逃げた人として彼女をあつかうことでしょう。Y子さんは、とてもかわいそうな人なのです。

Y子さんに、サヨナラを言ったことで、私はまた強くなれました。生き方が決定的に違う人には、自分からサヨナラして、勝つことです。

karinomaki
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