エロゴルフ(2)

 岡崎は、父親に政治にはかかわるなと強く念を押されていたが、植木の悲しそうな表情を見ているとやるせなくなってしまった。この際、ほんの少しだけ協力することにした。「先輩、それじゃ、ほんの少し、協力いたしましょう。でも、あてにはならないですよ。私は、選挙に関しては、ド素人なんですから。いいですか」目の前がパッと明るくなった植木は、大声で感謝の言葉を述べた。「ありがとう。華丸不動産がバックにつけば、当選したも同然。本当にありがとう」

 

 あまりの喜びように困惑した岡崎は、後でがっかりさせては申し訳ないと思い、念を押した。「先輩、喜ぶのは、早すぎます。選挙というのは、権力争いなんです。お金も絡んでくるし、とにかく、厄介なんです。あまり、当てにしないでください」植木の喜びは、止まらなかった。「何をおしゃいます。専務のお父様は、天下の笹川家とも親しくなされているとか。鬼に金棒とは、このことじゃないですか」

 

 岡崎は、植木がここまで能天気だとは思わなかった。いったん、協力するといった手前、専務の父親だけでなく、医師会に影響力のある吉岡にも協力を依頼せざるを得ないように思えた。あまりの嬉しさに、植木は、足をヒョイヒョイと持ち上げながら、やすき節を踊り始めていた。岡崎は、植木の能天気さにあきれていたが、突然、胸騒ぎがすると、震えが起きた。その時、ドジョウすくいのポーズをとりながら踊るアホ~のすぐ後ろまで、デビルが影が迫っていた。

 

サーファーヒカル
作家:春日信彦
エロゴルフ(2)
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