俺たちの学生時代

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高校三年生、祐二と直志、放課後のクラスのベランダ。


最近、おまえ、彼女出来たって~!?


そうなんだよ!俺の彼女は、2組の純子ちゃんだよ。

知っての通り、我が校のミスナンバー1だよ。


へぇ、おまえにミスナンバー1が惚れる訳ないだろう。

実は、オマエからかわれてんだよ!


昨日の学校の帰りも一緒だし、今日のお昼の

お弁当も彼女が作ってくれたんだぜー!


成る程、帰り道が一緒で、弁当作ってくれたら、彼女と言う訳かい。まぁまぁの話だが、もーちょっと決定的なものは無いのかよ!


う~ん、実はチューはあるのだなぁ~!


ほーやるな~。一応は認めよう。

で、付き合うキッカケは?

俺たち1組で、彼女2組でしょ。先週の学園祭で、2組は日本の歴史の研究発表だったろ。彼女の書いた歴史新聞の文章イイんだな~。オレ、歴史マニアだから、彼女の紫式部の文章、ちょっとオレと解釈違うな~?って彼女に質問したらさー。何かすごく盛り上がっちゃってね。あれから延々、丸一週間、学校にいる以外は近くの公園や彼女の部屋で、紫式部の解釈を巡っての、あーでもないこーでもないの話さ~。


あーなるほど、チューはいいけど、それ以外は付き合っている感じというより、もうちょっと只の友達的じゃね~。


そうそう、そこだがね。オレとしては、チューのとこあたりから、もうちょっと、リアルな恋愛に、発展して来ている様な気がするんだけどなぁ。


ほうほう、そんなもんかなぁ。ところで真面目な歴史の

話から、そういうキスするムードになるもんかい?


いや~。恥ずかしいけどさ、一緒の部屋にずうっと居ると、固い歴史の話からでも、そういう雰囲気になっちゃったりする訳さ!


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稲福政範
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