私も妻も今年(2017年)で59歳。夫婦二人で年間200万円で生活は続いています。
特に無理して暮らしているわけではないのです。私の周囲の人々は「それは無理だ」「そうとうドケチ生活しなければいけないだろうから嫌だ」という反応をしましたが、私達夫婦は既にほぼ年間200万円で基本生活ができています。
ほぼできているという意味は、今はまだ国民年金保険料を支払う年齢の59歳なので、二人分の保険料約38万円は200万円には収まっていませんが、もうすぐその支払いが無くなります。
基本生活ができるという意味は、贅沢せずに快適に暮らしていく生活のことです。
私は52歳で会社員生活から早期退職しましたが、完全にはリタイアせずにゆるい起業を始めました。たまにその収入を使って旅行を楽しむことがありますが、あくまでもそれは特別は「ハレの舞台」。日常は質素を心掛けています。
しかし日常の暮らしは生きて行くだけの貧しい生活という意味ではありません。無駄にならなずにゆとりある暮らしを想像して決めたミニマムなゆとりある暮らしのため、たまの外食やレクリエーションや嗜好品購入などは基本生活費に含めて、それらを入れて夫婦年間200万円の生活が続いています。
まえがき
夫婦年間200万円生活は、案外簡単なものだった
こんなひとは夫婦年間200万円生活できる可能性がある
未来のお金も入れた家計簿と解説
夫婦年間200万円生活へのチューニング方法
あとがき
夫婦二人で年間200万円で暮らすことは、そんな暮らしをする前に想像した難しさと比べると、案ずるより産むが易しだと実感しました。確かに育てるべき子どもがいる時代には年間200万円で生活することはとて出来そうもありませんでしたが歳を重ねれば状況はぜんぜん違ってきます。
歳が進むといろいろな事が片付いていき、お金がかからないライフスタイルにいつの間にか近づいています。子どもの教育が終わり、親から独立する時期がこの頃、ローンで買った自宅も完済しましたし、会社で一番たいへんな時期であった管理職も離れて部下が減り、祝い事などの出費も減りました。そのように気がついてみたら以前より家計の出費が減っている事に気がつきました。
このような出費が減っていくことに気がついたら、それによって浮いた家計財源をどう有効利用するか考えてみたらいいと思います。とりあえず貯金しようでも悪くはないですが、ずっと貯金していつどのようにその貯金を使うのですか?ずっと使わないで遺産として子どもに残すのですか?それとも反対に、浮いた出費は遊びや贅沢に使いますか?自分のお金だからそれでも悪くないです。
人それぞれにさまざまな考えがあり、趣向が異なりますから、一概に言えることは何もありませんが、私はシニアになったらできるだけ気楽に暮らして行きたいと強く思い、そのための方策を探してきました。
夫婦年間200万円生活はそのための一つの方策で「年間200万円生活予算で暮らし続けるなら、この先は気楽に暮らしていても生活に困ることにはならないはずだ」という魔法の予算ではないか?と考えるようになりました。
それから年間200万円を目標に、節約や倹約を始めてみましたが、意外にもケチケチ生活を極めるようなイメージではなく、200万円の中でどれだけ羽を伸ばすように出費を計画するかが年間200万円生活のポイントだと実感しまし、200万円で無理なく質素な暮らしに務めながらも適度に余裕ある暮らしが可能なことも分かりました。
夫婦二人年間200万円生活を貯金取り崩しなしで賄うには、当然ですが夫婦二人で年間200万円収入は最低必要です。二人で200万円なら一人では100万円平均ですので、この程度の年収が得られるパートかアルバイトは今の時代なら探すにさほど苦労は無いと思われます。しかしシニアの方々がパート・アルバイトで仕事を探す場合には仕事の負荷とか通勤距離とかの制約もあるでしょうから、地域によっては難しい場合もあるでしょう。
そういう場合はパートやアルバイトではなくインターネットで稼ぐ方法が優れていると私は思います。インターネット上では、物販では昔からヤフオクがありますし、最近はネットフリマのメルカリも普及して売り易い環境ができました。写真を撮影して販売できるスナプマートや、楽天射塲、アマゾンなどの商品広告を自分のブログサイトに貼って広告収入を得ることもできます。このようにインターネットで稼ぐことに集中すれば年間100万円はすぐには難しいかもしれないですが何年後かには達成させることが出来る可能性を秘めています。
なぜかシニアはネットやITに弱いという通説があるようですが、ここで想定しているシニアとは年齢が60歳ぐらいの、今後の年金支給開始時期が65歳に向けてどんどん遅れ始めるような世代です。この世代ではサラリーマン時代にパソコンを使い生活でもスマホを使用することは珍しくもない世代ですから、今はまだネットビジネスに詳しくなくても何年か試しにやってみると覚えも早い世代だと思います。
そしてシニアが65歳に達したら、公的年金の支給が始まります。もし夫婦2人とも国民年金保険料だけを支払っていたとしたなら、満額で二人で約165万円なのであと二人で年間35万円を工面しなければ200万円になりません。しかしこれらの方々は主に自営業の人達です。会社員OBであれば厚生年金が支給されますから平均300万円以上の年収があればだいたい夫婦二人で年金支給額は200万円を超えています(2017年現在では)。
このように働き方による収入や年金の現状を眺めてみると、夫婦二人で年200万円収入という水準はさほど高いとは思えなく、多くの人にとって手が届く収入の水準だろうと思われてきます。
したがってもし夫婦で年間200万円で十分に暮らして行ける術を身に着けさえすれば、シニアにとっては鬼に金棒といったことになるでしょう。収入が減りそうだったとしても、そう遠からずに年間200万円以上の年金が受け取れる。あるいは年金が200万円無くても、少し仕事をして稼ぐことができれば年金と合わせて200万円をクリアすることはそう難しくない。シニアはそういうラッキーな立場に立っているのです。