小説の未来(13)

現実には、自殺したいほど悩み苦しんでいる人たちは多いと思います。現に、毎年、日本において3万人以上の方が自殺しています。実に残念で仕方ありません。人には未来がありますが、その未来を実現するには生きていることが絶対条件なのです。

 

小学校卒業後、働きながら文学を志し、歴史に残る文豪となった松本清張は、学生時代から心の支えとなっています。文学は、人間を見つめる心があれば、学歴や知識とは関係なくやれる芸術だと思います。

 

小説の創作において、架空の世界を創造するということは、自分や世界の未来を創造するということにもなるのです。今、悲しみと苦痛から逃避したいと思ったならば、自殺によって逃避するのではなく、小説の創作によって、自分勝手な未来を創造し、新たな自分を発見していただきたいと願う次第です。

春日信彦
作家:春日信彦
小説の未来(13)
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