不思議な言い伝え ~迷信いろいろ~

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①「雷が鳴ったらへそを隠せ」( 1 / 1 )

今、窓の外にはゲリラ豪雨のような大雨がけたたましい音とともに激しく降っている。少し怖いくらいに。数分前、突如ゴロゴロと雷鳴があったので、もうすぐ雨が来るなと予測できた。

「雷の後の夕立のような大雨」は迷信というより、言わば生活の知恵である。長い間培われた経験によるもの。噓か真かと言えば、真の方である。

これに反し「雲の上の雷様が雷太鼓を叩くから雷が起こる」というのは迷信であり、言わばお伽話である。嘘の方であるが、夢があって悪くはない。

実際は、雲の中で発生した静電気が溜まって、それが放電することで雷が発生する。原理はそうだとしても、事実には面白味がないというか、夢がない。

雷を使った表現に、

雷が鳴ったらへそを隠せ」がある。

お腹を出しておくと「雷様におへそを食べられてしまうぞ」という、これも迷信である。内容は怖ろしいが、何だかメルヘンチックな気もする。

雨が降ることにより急激に気温が下がるので、子供がお腹を冷やさないようにするための戒めの言葉であった。夏の間、暑いからと言って、おへそを出して寝ていると、体を冷やし、体調を崩す可能性が高くなる。昔は、医学が発達していなかったので、風邪をこじらせてしまうと生命を危うくする恐れがあった。

こんなアドバイスを聞いたことが今でも忘れられない。

雷が鳴ったら、雷の直撃を避けるために、

「金属物を身に付けるな」

「自分より高いものの下に行け」と。

ところが、最近知ったことによれば、自分より高いものだとしても、建物の軒先や木の下で、雷鳴中に雨宿りするのは危険だそうだ。その建物に落ちたら外壁を伝って襲ってくる危険性があり、間接的に落雷してしまう恐れがある。早速、これまでの雷に対する考え方を改めないと。

「雷しゃがみ」

雷が鳴って、逃げ込むようなものが周囲に何も無い時は、この姿勢をすると良いそうだ。雷から避難するための防衛手段。

①しゃがんで、出来るだけ姿勢を低くして、両耳を両手で塞ぐ

両足のかかと同士を合わせ、つま先で立つ

是非、覚えておきたい。野外にいる時、雷には遭いたくないが、知っているだけでも幾分心強い。16世紀のイングランドの哲学者、フランシス・ベーコンの格言を借りれば「知は力なり」である。

ところで、雷は電気を放出している現象であるなら、どこかでそれを集めて、電気として蓄積できれば有効利用できそうな気がするが。といっても、何処に雷が落ちるかも分からない上に、落ちた雷を利用するなんて出来るわけないか。ちょっと、いや、かなりの稚拙な考え方でした。和田アキ子さんではないが、どうか笑って許してください。

雷が鳴っても雷様におへそを持っていかれることは無いが、落雷を受けないように、また風邪を引いて体調を崩さないように、気を付けよう。

 

 

2.日本の迷信( 1 / 1 )

まずは日本の迷信から見ていきたい。

すべての迷信をピックアップするのは不可能であるし、地方によっても、また家庭によっても温度差があり、違ったりするだろうから、ここではごく一般的なもので、私が知る範囲で見ていきたい。

迷信はあくまでも単なる迷信だと考えるのは早計である。それなりの知恵・教訓が潜んでいることもある。

最初、迷信は不吉なものばかりだと思い込んでいたら、その考えは間違いだと気が付いた。過去の記憶を辿りながら、数々の迷信を列挙してみると、縁起の悪いもの、良いもの、食べ物に関連した健康面に触れたもの、どこかメルヘンチックなものなどがあった。

私なりの基準で次の五つの範疇に分類してみた。

「不吉編」

「幸福編」

「食べ物編」

「メルヘン編」

「その他」

 

(1)不吉編( 1 / 1 )

「箸をご飯に立ててはいけない」

これは迷信ではなく、マナーである。

一般的に、亡くなった人の枕元にお箸を立てたご飯を盛る供養がある。いわゆる「枕飯」。ご飯に箸を立てることは死んだ人を連想させるので良くない行為とされる。一つの風習である。

「二度あることは三度ある」

迷信ではなく、諺である。

「時代は繰り返される」ではないが、物事は繰り返される傾向がある(同じ様なことが二度続けて起きると、もう一度起こる可能性が高い)ことから、今度は失敗しないように、悪いことがまた起こらないように注意せよという戒めである。

また「三度目の正直」という表現がある。

これも迷信ではなく、諺である。

仮に、一度や二度失敗しても、三度目は成功する。一度や二度当てにならなくとも、三度目は確実であるとしたもの。

何となく、迷信と諺の線引きに悩みそうである。

迷信という言葉のイメージからは、縁起が良さそうなものよりも、どちらかというと、縁起が悪そうな方が多いような気がするが、それはさておき、最初に不吉編と題して幾つかを取り上げてみた。

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作家:山中 和夫
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