ボールを保持するための大切な事は、すべてバルセロナが教えてくれた。

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まえがき( 1 / 1 )

バルセロナはボールを保持して、相手を破壊することに全てを賭けている。サッカーは相手のあるスポーツである。なので、対戦相手によって、自分たちの姿をカメレオンのように変化させたほうが結果は出やすい。しかし、バルセロナは誰が相手でも自分たちの姿を変えない。いつだって、ボールを支配して、相手を倒すことにチャレンジしている。最強の矛を手に入れるために、自分たちのサッカーを下部組織から徹底しているバルセロナであった。

 ボールを保持する。そんなバルセロナのサッカーを倒すべく対策は、次から次へと生み出されている。そして、バルセロナも自分たちのサッカーを実現するために、バルセロナ対策への対策を行う。つまり、ボール保持を邪魔する対策と、ボール保持を実現するための作戦のいたちごっこである。今回はそのいたちごっこをまとめてみる。自チームでこの両方を試すと、面白い現象が見られるかもしれない。

本章( 1 / 6 )

4-3-3(デコ・シャビ時代・REM)

バルサへの対策
 デコ、シャビに徹底したプレスで前をむかせない。繋げないプジョルにボールを持たせる。対戦相手はDFラインを高くして、前プレに連動する。基本的にボールを前線に運ばせないのが相手の狙いであった。06-07バルセロナへの対策は、前線からの攻撃的な守備で構成されることが多かった。

 まとめると、高い位置からのプレスでビルドアップを邪魔する。ボール運びの中心のデコやシャビの自由を奪う。繋げないプジョルにボールを持たせることで、相手のビルドアップの精度を下げる。これを一般的な戦術に置き換えると、高い位置から攻撃的なプレスをかける。相手の中心選手の自由を奪う。繋げない選手にボールを持たせるようにプレスをかける。そうすれば、相手のポゼッションを破壊することができるかもしれない。

対策への対策
 CBのマルケスのフィード、REMの中盤ヘルプ、イニエスタのドリブルで状況を打開。これらがバルセロナの状況打破の手段であった。この中で、マルケスの出番はなかなか少なかった。相手がマルケスにボールを持たせないようにプレスをしてきたので。なので、繋げるCBを揃える重要性が叫ばれていた過去である。ミリートの登場はもうちょっと先のお話。REMにボール運びを手伝わせるのは常套手段である。日本で言えば、俊輔がボール運びに絡んでくるのに似ている。

 そして、イニエスタの出番である。今ではポジションを流動的に変化させることが当たり前になっているが、このころは非常に珍しい現象であった。イニエスタはゾーンを越えて、各所で数的優位を作ることを実行。この動きによって、バルサのボール運びをスムーズにしていた。さらに、イニエスタはドリブルで相手のマークを剥がすことができた。ピルロ曰く、僕のようにパスでボールを運ぶ選手はたくさんいる。でも、ドリブルでボールを運べる選手はイニエスタしかいないねと。ちなみに、このイニエスタの動きは、最近のチェルシーのアネルカと非常に類似している。

 これらの対策への対策をまとめる。繋げるCBを育成する。前線の選手をボール運びに絡ませることで、ボール運びの人数を増やして、ビルドアップの数的優位を強くする。ポジション的縛りをなくすことで、各地で数的優位を作る。そこをポイントとして、ボールを運んでいく。上記のことを実行すれば、ボールを保持できるようになるかもしれない。 
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らいかーると
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